2010年01月30日

人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩

藤枝には無農薬のお茶園がいくつかありますが、

今日はそのうちの一つ、藤枝市滝沢の

人と農・自然をつなぐ会【無農薬茶の会】、杵塚歩さんを訪れました。

よろしくお願いします!

人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩  人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩

笑顔の歩さん、軽トラに「相棒」と一緒に登場!!

歩さんは、アメリカ留学で多くを学び、日本に戻って就農したという一見変わり者!?

ではなく、謙虚ながら、世界ヴィジョン「実践派」の底知れぬ芯のパワーを持つ女性です。

以前お会いしたこともあり、年も近く、関心も重なるので、尊敬と共に親近感。



早速案内してくれたのは、農薬を抜いて新しくミカンの木を植えた場所。



  「これまで農薬を使って育てられた木は病害虫に弱いため、

  無農薬に切り替えるために、弱い木から伐ってそこに幼木を植えています。

  幼木から農薬を使わないで有機100%で育てることで病害虫にも負けない強い木になります。」



生産量、や効率化の中で「農業」が「工業」化しているといわれる時代の中、

無農薬にこだわった生産は決して簡単なものではなく、語りつくせるものではありません。

ここの畑でも、農薬・化学肥料を一切使わずに、

有機質肥料と堆肥、敷き藁などで土作りをしているそうです。

土中には無数の微生物が住み、これらの有機物を植物が吸収できるよう分解してくれます。



ミカン畑を歩いている途中、 あれ ・ ・ 土が

人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩


  「イノシシが来るんですよ。」


本当に、よく見れば 凹 ボコボコ 凹 ・ ・

人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩


  「でも不思議なことに、農薬を使って育てている畑のミカンはミカンを食べられてしまうのだけど、

  ここの畑は土を掘り起こされるだけなんです(といっても耕運機並みだそうで)。

  イノシシの好物はミミズなんだけど、

  きっと たわわに実ったミカン よりも良い土のミミズの方が美味しいということなのかも 笑」


車の中でいろいろと興味深~いお話を聞きながら、次に向かうは茶畑!

人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩

うわぁ~! と思わず細胞が活性化するような絶景と綺麗に手入れされた茶畑。


太陽に光る茶葉を見渡しながら 一呼吸。


茶畑がこんなに綺麗だなんて!


それにこの幹、普通の茶樹とは生命力が違います。

人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩
 

無農薬は土作りから始めるため、土と太陽、自然の力で育った木々は、免疫力が強くなるようです。

人間とおんなじなんですね~


人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩


お茶畑が放置されている現状や農業や土作りのことについて語る歩さん。


ここではとても紹介しきれない 歩さんの熱い想いは歩さんが執筆している『息吹』で読むことが出来ます。


自然の描写、老人の知恵、農家の日々、自然への畏敬、 

社会問題と自分・・


「文章書くのが好き」という歩さんの文章からは、メッセージが、風景が、伝わってきます。



  「農家の人の生きる知恵は凄い! 一般の人に知られないのが残念。

  もったいない。伝えたいし、畑だけではなく、暮らし全般の知識なんです。」



我が身の問題として農業や生態系、そして未来を見据えています。


人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩


この ↑ 風景にも ・ ・ 


人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩


拡大すれば、高齢のため管理できなくなり、放置されてしまった茶畑が。

普通の人には、言われなければ気づかないですよね。



代々続いてきた茶畑は、なんとか守りたい。荒らしてしまって申し訳ない。。

高齢で茶畑の面倒が見れなくなった農家の方々の思いはやりきれないのだと思います。





問題は山積みではあるけれど ・ ・ 歩さんは「楽しむ」ことを忘れてはいません!



2009年に立ち上げた、農に関わる若者の「わこうど結ネット」の活動。

農業を営む若者同士の「持ち寄り」ミーティング

農業大学生の合宿

田んぼコンサート(動画あり)の話


ポップで、手作り。 これは、楽しんでますね~!!

滝沢の畑がこんなに国際色豊かだったとは知りませんでした。

人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩



その中でも、

もう34年!にもなる農民組合の

 「元やまびこ保育園での1泊2日“茶摘み交流会”」 は魅力的プログラム満載。



無農薬の参加者を中心に、全国から学生や消費者の方々などが集まって、

・山菜料理
・竹うつわづくり
・そば打ち
・こんにゃく手作り
・鳥締め
・新茶の手揉み
・乗馬 
・懇親会料理作り
             etc......



   「ちょっと多すぎかもね 笑」



夕方からは毎年ゲストスピーカーを迎えて、「食」「ニュース」「食の安全」などについての講演を聴いたりするそうです。

前回は元・朝日のキャスターの伊藤千尋さんがゲストだったとか。

人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩
 バックは元やまびこ保育園。





これもすべて父親である 杵塚敏明さん が

40年も前に農薬の危険感をもち、「無農薬茶の会」を立ち上げ

無農薬の切り替えを始めたことがはじまり。


杵塚敏明さんについてはコチラ!!


人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩

『無農薬茶は“百姓”の心意気』 杵塚敏明
2000年9月20日発行
発行/食べもの通信社

(※ 欲しい方は直接問い合わせてみてください。)



その他、杵塚家の周囲では楽しそうな体験がいろいろありそうです。

詳細はまた紙面に譲るとして。。



なぜ無農薬??

身体に害があるから?!

地球規模で、すべての生命の「循環の輪」は回っています。

その「一部としての自分」を考えるキッカケと発見が、杵塚家の畑にはいっぱい!!ありそうです。



家族で、仲間や、友達、子供と、生徒と、勿論ひとりでも!

「人と農・自然をつなぐ会」を訪れに、出かけてみて下さい。




有限会社 人と農・自然をつなぐ会 【無農薬茶の会】
静岡県藤枝市滝沢1416-3
TEL (054)639-0033 
FAX (054)639-0858
mail: tunagu_kai@yahoo.co.jp


やまびこ保育園での1泊2日 “茶摘み交流会”!!
4月下旬の土日、または5月  
参加費¥4000 ¥2500

※ 詳細・日程は問い合わせください。


人と農・自然をつなぐ人 杵塚歩

「百姓はロマンチストだ。

新芽の伸びるずーっと前から来年の新茶に思いを巡らせたり、

種まき前の畑に立ちどんな野菜で畑を満たそうか思案する。

少し目を瞑るだけで太陽の光に輝く茶の新芽や、金色の稲穂、

色とりどりの野菜で満ちる田畑が眼前に広がり心が躍る。

「今」の向こう側に明日を思い描き、だからこそ過去と未来をつなぐ「今」を大切に生きる。

種まき、施肥、田起こし、除草、収穫など、

その時々の作業を日々の天気と相談しながら的確に行う。 

ロマンチストでありながら、リアリストでもある百姓の生き方やものの考え方は

きっとで永い自然との付き合いの中で遠い祖先の時代から脈々と受け継がれ、

私の中にも流れ込んでいるのだろう。」

                          『息吹』第70号「明日を思い描く」より一部抜粋


杵塚歩さん、杵塚敏明さん、ご家族の方々、ありがとうございました!






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