2010年06月17日

お茶と生きかた 向島園

今回 ご紹介するのは

藤枝市瀬戸ノ谷にある 葉っピイ♪ 向島園さん!!

お茶と生きかた 向島園


園主・向島和詞くん

一緒に移っているのは、母親である政代さんです。



茶工場の機械音と

茶葉を煎っている時の なんとも香ばしい香りが煙に乗って立ち昇る中、



お茶と生きかた 向島園


縁側に腰掛けて、頂くお茶は

低温で出されたお茶のあまみが十分に味わえて

なんか違う 美味しい 。

「お茶お茶!!」 というより 「サラサラとした流れのような感じ」

(素人コメントですみません。)



またここでは、緑茶やほうじ茶の他にも

ハーブティーと緑茶やほうじ茶を組み合わせたお茶を作っていて



 カモミール + 緑茶

 ペパーミント + ほうじ茶   などの目新しいお茶があります。


お茶と生きかた 向島園


これが。美味しい。


特に、ペパーミントほうじ茶はお気に入りです。

カモミール緑茶は、個人的には冷やして飲むのが美味しそうです。

ぜひお試しを。笑






さてさて、

お茶についてのお話の始まりは、、


「縄文」の話。




   「今はどんなものでも “ストーリー” が たいせつなのよ。


   その土地のお話や歴史、そういったものが とても関係してくるものなのよ。」



と政代さん。


確かに。


それでも、縄文の石器 と 土地の物語 からお茶の話を聞けるのは、

この向島園だけかもしれない。



それもそのはず、この向島園の山からは、立派な縄文時代の石器が発掘されているんです。

しかも、とってもきれいな状態で!

(見たいと思った方は、ぜひ。蓮花寺池公園にある藤枝の郷土博物館にお出かけくださいね。)





そんな不思議なエピソードから始まる向島園の物語は



もちろん、お茶作りの現場に 繋がっていく


お茶と生きかた 向島園


先代の無農薬・有機栽培茶への取り組みを受け継ぎ、無農薬28年目となった茶畑。


まだオーガニックなんてぜんぜん認知されていなかった時代に


無農薬に切り替え、ひたすらお茶作りに取り組んできた父親の和光さん。


その父親が若くして亡くなり


この茶園を引き受ける覚悟をした、17歳の青年。


現・園主の向島和詞くんは現在25歳




幾多の困難やプレッシャー・・・・


途方も無く濃密な時間を お茶の樹や出会う人々と過ごしてきたであろう彼は


いま、大きく時代の流れを読みながら、お茶の木と向かい合っている。







   「楽しいですね。じゃなきゃ、やりませんよ。」



 

   「生産から販売まで一貫して製品化することで、納得のいくものが作れます。」






向島園のお茶づくりはお茶と向かい合い、「本物」を突き詰めていくお茶づくり。



それも、

有機や無農薬というものに、 ~人間の健康や安全性を越えた「生命」と「自然」との共生~

というレベルで取り組んでいます。




 「エコ栽培」「無農薬」という一見聞こえのいいフレーズ

  と、商業化された言葉に鋭くコメントし

 お茶の木に対するストレスについて本気の言葉で語る。



 あくまでも人間のための都合による論理で「有機栽培」を語らず、

 自然の循環と命のメッセージに大きなウェイトを置く。



 さらに、「有機栽培」や「無農薬」ということの特別評価に甘えず、
 
 各地で栽培されるお茶の美味しさと比較され、評価される土台で

 妥協なく、「味」で正面勝負を挑む。




無農薬のお茶は広がってきている中でも

向島園の理念とシャープなセンスは、確実に「一線を画している」と感じる瞬間を

言葉の端々に感じます。




ここでは、とても紹介しきれない向島園の魅力は

 もう、直接行ってください!!

と言うしかなくて 申し訳ないのですが。



あえて一言、お伝えするならば




    「この、一枚の葉の可能性を生かしてあげたい」




という、愛ある言葉と想いに 


お茶と生きかた 向島園


お茶づくりへの 想い が込められている気がします。




そんな、メッセージを伝えている向島園のお茶は


県内外や首都圏、グローバルな市場でも評価を得、


   ・ JAS(日本農林水産省)

   ・ USDA ORGANIC/NOP(アメリカ米国農務省)

   ・ ECOCERT(国際有機認定機関・フランス)


の厳しい有機基準をクリアし、なんと ・ ・ トリプル認証!!! を受けているんです。


これは 茶所の静岡でも 「初!」のこと。


しかも、 特に厳し~い海外の基準をクリアした上に

その検査で、かなりの高い栄養価の数値を出しているんだとか ・ ・




そんな貴重な裏のお茶畑に案内してもらうと


お茶と生きかた 向島園


まず驚くのは、お茶が「樹」だっ! て実感できること。


盆栽の世界に近い、りっぱな幹。。

お茶と生きかた 向島園 お茶と生きかた 向島園



4年目の樹は、なんだか可愛らしいっ


お茶と生きかた 向島園


このお茶の樹とお茶の樹の間に座ると。

もれなく、お茶の木になった気分が味わえます。笑




緑がまぶしい茶畑

なんだか嬉しい気分になるこの茶畑でお話を聞いていると、


お茶づくりの話と一緒に、いろんなエピソードも聞けたりして。







その中でも印象的だったものをひとつご紹介。




つい最近の話だそうですが、お茶園を訪れた海外の方が




   「あなたにとって有機農業って何ですか??」  と質問。




それに対しての、和詞くんの答えは、 




   「生き方そのものです」




の ひと言だったそうです。





人はみんな、組織に入れば入るほど、

日々、社会的な立場の自分を演じて

世間や組織との折り合いから

自分の生命や魂をこめて(丹精込めて) 仕事をする ということに妥協を重ねがち。


そのうちに、

人工的な環境の中で過ごしすぎて、

地球に生きるひとつの生命 であることも忘れてしまったりして。

だいぶ 傲慢なイキモノになっていく。




いま、自分の 「仕事」 を 「生き方」 と言い切れる人が

どれだけいるのだろうと、考えてしまったりしながら


苦労も多いけど、

そう言いきれる人は だんぜん 幸せ で


「俺は 俺の人生を生きたぞ 生ききったぞ!」


なんて言えたら最高の人生じゃないかって思ったり。




そんなことを思っていると、






    「すべてに 正直に やることが楽しいですよ。」







 と園主。


 ・ ・ ・ ・


軽やかに言う言葉がなんだか 奥のほうに響きます。



いまや、「正直」に生きるということは、スゴイことになったのかも。




ガンジー 曰く

「あなたの為すことは、ほとんど無意味であるけれど、それでも、やらなければならない。

世界を変えるためではなく、世界によって自分が変えられないようにするために」





お茶と生きかた 向島園





   「葉っピイ向島園は、自然・地球と人間など様々な絆の結び直し、かけ橋を目指しています。」






向島和詞くんは出張でもお茶のレクチャーなどを開催し、小学校でもお話したりしています。


これから10年後、20年後、どんな園主さんになって、何を詞ってくれるのか・・ 未来を期待しつつ。




向島園の理念とポリシー


藤枝をアースダイビングした物語から現代まで 


繋がる繋がるお茶のお話


みなさんも「ストレス・フリー」なお茶の樹に出会いに、

その声に耳を傾けに。

葉っピイ♪ 向島園を訪れてみませんか。






葉っピイ 向島園 株式会社

〒426-0131静岡県藤枝市瀬戸ノ谷5077
tel/054-639-0514
fax/054-639-0574

http://www.mukoujimaen.jp/


お茶と生きかた 向島園
向島和詞くん、政代さん、ありがとうございました!






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